那覇空港から車で約分。沖縄本島中部、沖縄市八重島にあるコーヒー専門的です。もともとはAサインバーだったところを改装。味があるところは残し、クラシックが聴けるコーヒーハウスとしてオープンしました。噂を聞きつけたオーディオマニアや写真愛好家がやってきて、今でも地元のゆんたく(おしゃべり)の場となっています。
ポイント1: 元「ニューコザ」歓楽街!『コーヒーハウス響』の歴史とそのロケーションは?
『コーヒーハウス響』は、かつてコザと呼ばれた沖縄市の北、八重島というところにあった「ニューコザ歓楽街」の一角にあります。
この歓楽街は終戦直後、アメリカ時代の沖縄に存在した歓楽街でした。
米軍が認定した飲食店当時、「Aサイン」と呼ばれており、いまでもインテリアとして「Aサイン」を掲げている飲食店は沖縄本島全土にあります。
ここ『コーヒーハウス響』の前身のバーが存在したのは、まだ同じ沖縄市でも「中央パークアベニュー通り」が繁華街となる前の1950年代でした。
「ニューコザ」と呼ばれた繁華街には、夜な夜な米兵が訪れ、沖縄復帰直後まで栄華を極めましたが、そのうち廃れていきました。
このような繁華街は沖縄本島には他に、金武や辺野古などにもあったそうです。
2009年のこと、オーナーの洲鎌盛雄(すがまもりお)さんが、復帰前のコザが残る場所で何かできないかと、2009年8月、念願の喫茶店オープン。
特徴をつけようとクラシックが聴けるカフェとしてオープンしたのです。
沖縄市の中でもここ八重島は北部で、沖縄自動車道の沖縄南インターチェンジからは10分くらいの距離にあります。
那覇空港からは沖縄自動車道を経由すると40分くらいしかかかりません。
さらにバスでも琉球バス190番に乗って「嘉間良」下車、徒歩18分で到着することができます。
行きにくいようでも、路線バスで1本で行けるのが嬉しいですね。
ポイント2:『コーヒーハウス響』の店内インテリア紹介!
『コーヒーハウス響』の外観は、ご覧のように、コンクリートの壁で覆われており、看板ひとつありません。
内部には長い木製のカウンターがあり、その中でマスターがコーヒーを入れたり、常連客が談笑したりしています。
目を引くのが巨大なイギリス製の「タンノイ」というスピーカー。
若い頃はかなりオーディオに凝ったんだろうなと思われるマスターは自分で内装やオーディオの改造もこなしたそうです。
なるほど、今のスマホのスピーカーとは違う深い音が返って新鮮です。
アナログ・レコードの音がこんなにも素晴らしかったのか?と昭和の団塊ジュニア世代でも思うのに、平成やZ世代はいったいどのように感じるのでしょうか?
ポイント3: メニューは1種類!『コーヒーハウス響』のメニュー紹介!
『コーヒーハウス響』のメニューは、日替わりのケーキがついたドリンクセットのみだったのですが現在は、ジュースやピザトースト、ホットサンド、タコライスなどの軽食も追加されています。
ドリンクは、地元の老舗ヨシモトコーヒーの「コザブレンド」やオーガニックコーヒー、ザクロラズベリーやレモンスカッシュなどのジュース、それにノンアルコールビールもあります。
ドリンクのお値段は500円~800円。軽食セットのお値段は1000~1400円といったところ。ケーキセットが400円だった創業当時からすると随分値上がりしました。
コーヒーカップは年代物のクラシックなカップに入れて供されます。
コザブレンドが素晴らしいせいもあるのでしょうが、カップでこんなにもコーヒーの味って違うんだと思った次第です。
カウンターでマスターにドリップでコーヒーを入れてもらい、常連客はそれとケーキを楽しみながら「ゆんたく」しています。
観光客が紛れ込んだとしても、違和感なく対等にゆんたくしてくれるのが沖縄のいいところ。
この店では一人でコーヒーをすするのではなく、仲間に入って「ゆんたく」するのが、正しい過ごし方なのかも知れません。