2025年11月23日（日・祝）、やんばるの雄大な自然に包まれた国頭村宜名真漁港で、「第7回 宜名真フーヌイユまつり」が5年ぶりに開催される。
地元の人々が力を合わせて作り上げるこのイベントは、地域の食・文化・自然をまるごと体感できる特別な一日として、毎回多くの人々でにぎわう人気のまつりだ。
「フーヌイユ」とは、宜名真で“シイラ”を意味する言葉。昔から「富をもたらす魚」として大切にされ、豊漁や繁栄の象徴とされてきた。秋の訪れとともに行われるこの祭りは、海とともに生きる宜名真の人々の感謝と喜びを表す行事でもある。
会場には、地元の漁師や農家が手掛けた新鮮な水産物や採れたての農産物がずらりと並び、訪れる人々はやんばるの恵みを五感で味わうことができる。
食だけでなく、ステージでは地元出身アーティストによるライブパフォーマンスや伝統芸能の披露も予定されており、音楽と笑顔があふれるにぎやかな雰囲気に包まれる。舞台の音楽が波の音と混ざり合う中、訪れた人々は地域の温かさを肌で感じながら、心豊かな時間を過ごせるだろう。
さらに今回のまつりでは、例年よりも体験型の企画が充実。中でも注目なのが、宜名真漁港を巡る遊覧船体験と、地元ガイドによる自然・文化ツアーだ。
遊覧船では、透き通るような青い海の上を進みながら、漁港の外から見える断崖やサンゴ礁、野鳥の姿などを間近に観察できる。運が良ければ、シイラやトビウオが跳ねる姿に出会えることも。潮風を感じながらのクルーズは、子どもから大人まで楽しめる特別な体験になるはずだ。
また、ガイドツアーでは、宜名真の自然や歴史に詳しい地元の案内人が、港周辺の見どころを丁寧に解説。集落に伝わる文化や昔話、漁業の歴史などを通して、地域の人々がどのように海と共に生きてきたのかを知ることができる。観光ではなかなか触れられない“暮らしの背景”を体感できるのも、このツアーの魅力だ。
まつり当日は、子ども向けのミニゲームやキッチンカーも登場予定で、家族連れでも一日中楽しめる内容となっている。地域の人々が手作りで準備を進めているため、どのコーナーにも温かみがあり、「地域のまつり」ならではの居心地の良さが感じられる。
さらに、同日には「うない手づくり市」や「第10回 辺土名大通りまつり」も開催予定。宜名真から少し足を延ばせば、地域を横断して“やんばるの秋まつり”を楽しむこともできる。
自然・音楽・食・文化が融合したこのイベントは、観光客だけでなく、地元の人々にとっても心を結び直す大切な一日となるだろう。
国頭村の青い海と山の恵みを感じながら、五感でやんばるの魅力を体験できる「宜名真フーヌイユまつり」。
久しぶりの開催を心待ちにしていた地元の人々と一緒に、自然の中で穏やかな時間を過ごしてみてはいかがだろう。
