世界遺産「中城城跡」は広大な城跡。県外のお城との違いが楽しめる
中城城跡(なかぐすくじょうあと)は14世紀後半ごろまでに、先中城按司(さちなかぐすくあじ)が数世代にわたって、中城城の主な部分を築き、1440年に護佐丸(ごさまる)が増築したと言われています。
沖縄戦で焼失してしまい、資料も残っていないので、城壁だけが修復再建されました。
美しい曲線を描く城壁と、石積み技術の高さを見ることができます。
東シナ海も太平洋も望める眺望は息をのむほどの美しさです。
2000年に「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として世界遺産に登録されました。
ポイント1:琉球の歴史を感じられます
中城城の築城年代は不明ですが、14世紀後半ごろまでに、先中城按司(さちなかぐすくあじ)が数世代にわたって、中城城の主な部分を築き、1440年に護佐丸(ごさまる)が増築したと言われています。
按司(あじ)とは、その土地の権力者を指す言葉で、内地で言うところの豪族に当たります。
護佐丸は琉球王国の英雄で、組踊「二童敵討(にどうてきうち)」 の題材になっています。
1945年の沖縄戦により施設が焼失するまで、中城村の行政の中心となっていました。
ポイント2:ペリーも称賛した美しく高度な石積み
沖縄では古くから石積みの技術が発達していて、長い年月をかけて中城城が築かれました。
中城城跡では、自然な石をそのまま積む野面積み(のづらづみ)と、四角く切った石を積む布積み(ぬのづみ)、六角形に切った石を積む、あいかた積み(亀甲乱れ積み)の3種類を見ることができます。
城内に数か所ある、アーチ形の門が美しいです。石をアールに加工する技術があったことがわかります。もちろん、城壁と同様に、漆喰(しっくい)やセメントは使われていません。ペリー提督も石積み技術を称賛したと伝えられています。
ポイント3:眺望が美しい
中城城跡は、中城村と北中城村にまたがる標高150m~170mの石灰岩丘陵上に立地する山城です。南東側は15m以上の切り立った断崖、北西側は勾配のきつい傾斜面となっているため、守りやすく攻めにくい地に築かれています。
中城城は標高が高い位置にあるので、城壁に昇ると西側に東シナ海、東に太平洋を望むことが出来ます。
晴れた時には遥か遠くまで見渡せて息をのむほどの美しい眺めです。