那覇市の西、久米にある本格的中国庭園です。道を歩いていると突如現れる龍の石像!一瞬、ここが那覇だということを忘れます。なぜ、こんな石像があるのかというと、ここに本格的な中国庭園があるからです。なぜ、中国庭園が沖縄の那覇にあるのでしょうか?
ポイント1:突如現れた龍の石像!『福州園』はなぜ作られた?
私は一度、船で那覇に上陸したことがあるのですが、クルーズターミナルから国際通り方面へ歩いていると、突如、巨大な龍の石像が現れてびっくりしました!
近くにあった看板を見ると那覇市と中国の福建省福州市は友好都市であり、友好都市10周年と那覇市市政70周年を記念して「福州園」という中国庭園が作られたということでした。
その時はスルーしたのですが、後からよくよく調べてみてびっくり!
那覇市と福州市との関係はもっと古く、なんと日本では鎌倉時代に当たる14世紀に遡ります。
その頃、沖縄は琉球王国で、大貿易時代を迎えてとても栄えていました。
その反映を支えたのが、福州から移住してきた人たちだったのです。
ポイント2:福州園ができたのがなぜ那覇市久米だったのか?
当時、中国の福建省から移住してきた人たちは、那覇市の西、今の空港にもほど近い久米に住み着きました。
その当時久米は久米村(クニンダ)と呼ばれており、そこの人々は航海術をはじめ、通訳もこなす優秀な人達だったのです。
琉球で最初の公立学校である「明倫堂」もここ久米村に設立されました。
それから長い時を経て、1992年に友好の印として福建式庭園が現地の庭園に忠実に作られたのです。
ポイント3:福州園の概要と見どころ
8,500㎡もの敷地を持つ福州園では、四季を象徴する「明・穏・華」のテーマで区分された福州の原風景が庭園として配されています。
それらが1つの周遊路として結ばれており、順番に回ってみることができます。
(祠の回りの彫刻が見事です)
(いたるところに彫刻が施されアートを鑑賞できます!中国庭園のむこうに赤瓦の屋根があるのが不思議な感じです。)
庭園の中には写真のような池あり、滝あり、灯籠ありで異国情緒満点!
橋の欄干も十二支の彫刻などが施されており、凝っています。さすがは「歩けるアート」というキャッチコピー通りです。
(中国式の屋根を持つ、福州市の名勝「冶山(やざん)」はひときわ目立っています。)
(敷石にもアートな彫刻が彫られていました)
(いかにも中国らしい石像)
(敷地内には滝も流れています。滝の横で記念撮影する人も!)
庭園の中に茂る植物もレアなものが多く、絶滅危惧種の「翡翠葛(ヒスイカズラ)」などが可憐な花を咲かせています。(例年5月頃咲くそうです)
また、園内に隣接して「クニンダテラス」という資料館があり、琉球王国や福州市との関係、また久米村の歴史文化に触れる事ができる展示室となっていて、タッチパネル式で学ぶことができます。
また疲れたら同じ敷地内にある「GOOD FARMS KITTCHEN」(グッドファームズキッチン)でリーズナブルなランチもいいでしょう。ここは洋食だけかと思ったら、なんと油淋鶏などの中華もあるのです。
美しい緑を眺めながらのランチは、観光疲れも吹き飛ばしてくれますよ!
【入園料】大人 200円/小人 100円
※団体(20人以上)大人 160円/小人 80円