沖縄戦時起きたことをガマに入り、ガイドから聞いてみよう
糸満アブチラガマ案内センター(旧南部観光案内センター)は南城市玉城字糸数にある自然洞窟・糸数アブチラガマに入るための入壕の受付や観光情報、多目的ホールなどが常設されています。
全長270mのアブチラガマには、沖縄戦時、日本軍の陣地壕や南風原陸軍病院の分室などにも使用され、軍医やひめゆり学徒隊などが配属された他、糸数集落の住人らも避難していました。
現在は、修学旅行生や県内の学校の平和学習の場として多くの人が訪れます。
アブチラガマに入るにはガイドの同行が必須のため、予約が必要です。
ポイント1:元南風原陸軍壕病院分室の自然壕
アブチラガマとは、沖縄方言で「深い縦の洞穴(アブ)」「崖(チラ)」「洞穴やくぼみ(ガマ)」という意味から来ています。
沖縄戦当時、糸数集落の指定避難壕になっており、多くの住人が避難していました。また、日本軍の陣地壕や倉庫としても使用されていましたが、戦場が南部に南下すると、南風原陸軍壕病院の分室となり、軍医やひめゆり学徒隊が配属され、負傷兵も運び込まれます。
5月22日の南部撤退以降はガス缶爆発などの攻撃に遭いながら生き残った人々が壕を出たのは8月22日でした。
ポイント2:ガマに入るにはガイドと懐中電灯が必須
南風原陸軍壕病院の分室で一般住人も避難していた糸数アブチラガマは現在、平和学習の場として県内外の児童・生徒が訪れます。ガマには、ガイドが同行しないと入ることができないので、事前に予約しましょう。また、懐中電灯と軍手は持参する必要があるので、準備しましょう。ガマの中は暗く、滑りやすいのでサンダルや草履で入ることができません。
立入禁止区域があるので、ガイドの指示に従いながら気をつけてガマ内を歩いてください。
ポイント3:無理して壕に入らなくても大丈夫
アブチラガマは平和学習の場として多くの人が訪れますが、南風原陸軍壕の分室だったこともあり、ガマの中で亡くなった方もいます。
ガイドも言いますが、気分が悪くなった方に対して無理に入壕するよう求めません。もし、途中で気分が悪くなっても外に出てセンター内で休憩することができます。
また、壕の中に入ると1分間だけ懐中電灯を消して暗闇を体験しながら話を聞く場面があります。暗闇が苦手な方もガイドに相談してみましょう。
無理しない範囲でガマに入りましょう。